薄毛治療に関するコラム

2023.07.20

【薄毛治療に効果はある?】
いつから?どのくらい?効果を感じない時の対処法とは?

【薄毛治療に効果はある?】
いつから?どのくらい?
効果を感じない時の対処法とは?

『薄毛治療って効果があるの?』

『効果を感じない場合はどうすればいいの?』

薄毛にお悩みの方の中には、治療の効果について疑問をお持ちの方も多いでしょう。市販の育毛剤を使っても、効果を実感できない方も多いです。

そこで今回は、薄毛治療協会が薄毛治療の効果や効果を感じられない時の対処法を解説します。

この記事を読めば、効果的な薄毛治療をするための大切なポイントが理解できます。

薄毛治療には効果があるの?

そもそも薄毛治療に効果があるのでしょうか?

結論を先にお伝えすると、薄毛治療には効果があります。薄毛治療の効果は、日本皮膚科学会の『男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版』にまとめられています。

主な薄毛治療の推奨度は以下のようになります。

治療方法効果
フィナステリドの内服A(行うよう強く勧める)
デュタステリドの内服A(行うよう強く勧める)
ミノキシジルの外用A(行うよう強く勧める)
自毛植毛B(行うよう勧める)
ミノキシジルの内服D(行うべきではない)
人工毛植毛D(行うべきではない)

効果的な治療としては、内服薬と外用薬の治療、そして自毛植毛が挙げられます。薄毛は治療によって改善できるようになっています。薄毛でお悩みの方は、早めに薄毛治療の専門医にご相談ください。

一方、ミノキシジルの内服や人工毛植毛による治療は、日本皮膚科学会が推奨していません。副作用のリスクも高いため注意が必要です。

AGAを完治させる治療法はない

男性の主な薄毛の原因であるAGA(男性型脱毛症)は、現在の医療では完治させることができません。

一般的な薄毛治療は、内服薬によってAGAの進行を抑え、外用薬によって発毛を促すというものになります。AGA自体を完治させる効果はありません。

また、薬による治療は、すでに薄毛が進行した部分に対しては効果がありません。毛根が死滅してしまった部分に発毛を促す効果はないからです。

AGAが進行し、すでに薄毛になってしまった部分に発毛させることができるのは自毛植毛が唯一の治療法となります。自毛植毛は、薄毛になった見た目を改善できる画期的な治療法といえます。

薄毛治療の効果が実感できるのはいつから?

薄毛治療には薄毛を改善する効果があります。しかし、薄毛治療には即効性がありません。

薄毛治療の効果を実感するのには、半年~1年ほどの時間が必要です。

髪の毛にはゆっくりとしたライフサイクルがあります。成長期~退行期~休止期というサイクルを2年~6年ほどの間隔で繰り返していきます。

成長期で太く長く伸びた髪は、退行期に入ることで徐々に衰え、やがて抜けてなくなります。しかし、毛根には毛母細胞が残っていて、休止期の間に次の髪が育つ準備が整えられます。やがて髪の成長が始まり、また髪が伸びていくというサイクルです。

髪はこうした緩やかなサイクルで成長していくため、急に毛量が増えるということはありません。また、薄毛治療を行うと、一旦髪の毛のライフサイクルがリセットされて、抜け毛が増える場合があります。これを初期脱毛といいます。

薄毛治療には即効性はなく、むしろ初期脱毛によって一時的に抜け毛が増えることもあります。しかし、初期脱毛は薄毛治療が効いているサイン。焦らずゆっくりと薄毛治療の効果が現れるのを待ちましょう。

薄毛治療に即効性はなく、効果を実感するまでに半年~1年ほどの時間が必要となります。そのため、早く薄毛を改善したい方、薄毛治療の効果を早く実感したい方は、早めに治療を開始されることをおすすめします。

薄毛治療の種類と効果

ここからは薄毛治療の種類や効果について解説していきます。日本皮膚科学会の推奨を受けている主な薄毛治療は以下の4つです。

  • 【内服薬】フィナステリド
  • 【内服薬】デュタステリド
  • 【外用薬】ミノキシジル
  • 【移植術】自毛植毛

それぞれを解説します。

【内服薬】フィナステリド

内服薬のフィナステリドは、5αリダクターゼⅡ型に作用し、男性ホルモンであるテストステロンがDHT(ジヒドロテストステロン)に変換するのを阻害する効果があります。

AGAはDHTによって引き起こされますが、DHTはテストステロンと5αリダクターゼⅡ型が結合することで生成されます。内服薬のフィナステリドは、5αリダクターゼⅡ型の働きを阻害するため、DHTが生成されにくくなります。

こうした作用から、フィナステリドはAGAの進行を抑え、脱毛しにくい状態をキープすることができます。

5αリダクターゼⅡ型は、前頭部や後頭部に多く存在します。そのため、AGAになると生え際やつむじのあたりから薄毛が進行し始めます。抜け毛が増え始めたり、生え際やつむじのあたりの薄毛が気になりだした時は、フィナステリドが効果的と言えます。

ただし、フィナステリドにはAGAを完治させる効果はないため、薬の服用をやめてしまうとAGAが再び進行を始めてしまいます。そのため、薄毛が気にならない年齢や気持ちになるまで、フィナステリドの服用を続ける必要があります。

また、稀に副作用が起きる可能性もあるため、必ず医師の処方のもと正しく服用することが大切です。

【内服薬】デュタステリド

内服薬のデュタステリドは、5αリダクターゼⅠ型とⅡ型の両方に作用し、フィナステリドよりも強力にテストステロンがDHTに変化するのを阻害します。そのため、デュタステリドは、AGAの進行が早い場合や薄毛の範囲が広い場合に用いられます。

デュタステリドは、フィナステリドよりも薄毛の進行を抑える効果があります。しかし、やはりAGA自体を完治させる効果はありません。服用を続けない限り、AGAの進行を抑えることもできません。

デュタステリドはフィナステリドよりも副作用のリスクも高まります。重篤な副作用が起きる可能性は高くありませんが、必ず医師の処方のもと正しく服用することが大切です。

【外用薬】ミノキシジル

外用薬のミノキシジルは、髪の毛に栄養を運ぶ毛細血管を拡張し、血流を促進することで太く長い髪を育て、発毛を促す効果があります。

ミノキシジルはもともとは高血圧の治療薬として開発されました。ミノキシジルは、血管を拡張して血流を促進し、血圧を下げる効果があります。しかし、副作用として多毛が見られたため、薄毛治療薬として転用されるようになりました。

AGAはテストステロンがDHTに変換することで脱毛が促されますが、ミノキシジルにはホルモンバランスに影響を与える効果はないため、AGAの進行を遅らせる効果はありません。また、AGAそのものを完治させる効果もありません。

一方、AGAの内服薬にはホルモンバランスを整える効果はありますが、発毛を促す効果はありません。そのため、内服薬によってAGAの進行を抑え、外用薬によって発毛を促すという合わせ技を薄毛治療ではよく用います。

効果的な薄毛治療のためには、ミノキシジルだけではなく、フィナステリドやデュタステリドとの組み合わせが必要となります。また、ミノキシジルにも稀に副作用が起きる可能性もあるため、必ず医師の処方のもと正しく使用することが大切です。

なお、ミノキシジルの内服については、日本皮膚科学会のガイドラインではD評価(行うべきではない)あり推奨されておりません。動悸、息切れ、心拍数増などの副作用が起きる可能性があるため、ミノキシジルの内服はおすすめできません。

【移植術】自毛植毛

自毛植毛は、AGAになりにくい後頭部や側頭部の毛髪を組織ごと薄毛の部分に移植する外科手術です。自分の髪の毛を採取して移植するため、副作用のリスクがほとんどなく、移植した髪が定着するとその場で生え続けることができます。

薄毛になった見た目の印象を改善できるので、薄毛のお悩みを根本から解決できます。自毛植毛をすれば、自由なヘアスタイルを楽しめるようになり、毎日の手間暇もないため、ノンストレスな生活を送ることができます。

かつらやウィッグと違って見た目でバレることもほとんどなく、汗や雨で髪の毛が濡れても焦ることもなくなります。薄毛になる前の状態に近づくことができるので、以前の自信も取り戻せることでしょう。

自毛植毛なら、薄毛が進行してしまって毛根が死滅した部分であっても、毛量を回復させることができます。薄毛になった部分に毛を生やすことができるため、薄毛のお悩みを根本から改善できる画期的な治療法です。薄毛治療薬で効果を感じられなかった方でも、薄毛を改善できる可能性があります。

また、1回の治療で完了できるため、薄毛治療薬のように長期継続的な努力をする必要がありません。何度も通院する必要もなく日々の手間暇もないため、毎日をとても楽に過ごせるというメリットがあります。

ただし、自毛植毛による薄毛治療にも限界があります。移植できる毛髪が少ない場合、あるいは移植が必要な薄毛の範囲が広すぎる場合は、効果的な治療ができない場合もあります。そのため、自毛植毛も早めに治療を開始した方が効果的です。

薄毛治療の効果に関する注意点

薄毛治療の効果に関する注意点を解説します。主な注意点は以下の3つです。

  • 薄毛治療は早く始めた方が効果的
  • 薄毛治療薬を個人で入手しない
  • 費用はトータルコストで比較する

それぞれを解説します。

薄毛治療は早く始めた方が効果的

AGAは進行性の脱毛症であるため、時間が経過するほど薄毛は進行していきます。薄毛が進行すればするほど、薄毛の範囲が拡がってしまうので、治療に必要な時間やお金が余計にかかることになります。

そのため、薄毛治療をしたいとお考えの方は、早めに治療を始めた方が効果的です。

また、AGAは20代でも約10%、30代でも約20%の確率で発症することがわかっています。若くてもAGAになる可能性はありますので、薄毛が気になり始めたらAGA診断だけでも早めに受診されると良いでしょう。

なお、AGAだった場合、市販の育毛剤や頭皮マッサージなどは効果がありません。なぜなら、一般的な薄毛対策は体内のホルモンバランスや発毛に影響を与えることができないからです。

AGAに効果のない薄毛対策に大切なお金や時間をつかわないためにも、薄毛が気になる方は早めに専門医に相談されることをおすすめします。

薄毛治療薬を個人で入手しない

薄毛治療薬は、個人で入手して使用しないでください。ネット通販や個人輸入で入手することも可能です。しかし、

  • 偽物の可能性がある
  • 副作用の可能性がある
  • 万が一の際に国の保障がない

といったリスクがあります。

医師が処方する薄毛治療薬は、正真正銘の安全な製品であり、万が一副作用などの事故があっても国の保障が得られます。

一方、ネット通販や個人輸入で入手した薄毛治療薬は、偽物であったり、副作用の可能性が高かったりするリスクがあります。また、万が一重篤な副作用があっても自己責任となり、国の保障が得られません。

薄毛治療で体調を壊しては元も子もありません。薄毛治療薬は絶対に個人で入手しないようにしてください。

費用はトータルコストで比較する

薄毛治療の費用はトータルコストで比較することが大切です。

なぜなら、薄毛治療は長期に渡る場合が多く、トータルコストが大きくなりがちだからです。

例えば、30代後半で薄毛治療を開始して、50代後半まで治療を継続した場合、治療期間はおよそ20年となります。薄毛治療の内服薬と外用薬を併用した際の費用が月1万5千円だったとすると、月1万5千円×12ヶ月×20年=トータルコストは360万円になります。

一方、自毛植毛は1回あたりの費用は高額ですが、治療は1回で完了できます。

例えば、1000株を移植する自毛植毛手術の場合、費用はおよそ120万円程度となります。自毛植毛の費用は高額に感じられますが、薄毛治療薬を長期継続した場合とトータルコストを比較するとおよそ1/3の費用で済んでいることがわかります。

薄毛治療薬に効果を感じられない場合は?

薄毛治療では薬による治療を行うことが一般的です。しかし、薄毛治療薬はAGAが進行して薄毛の範囲が拡がっている場合、効果を実感しにくい場合があります。

AGAが進行して毛根が死滅した部分には、薬は効果を発揮できないからです。また、薄毛治療薬は長期継続する必要があり、定期的な通院や日々の手間暇に時間をかけ続けることを難しいと感じる方も多いです。

効果的な薄毛治療をしたいとお考えの方は、薄毛のお悩みを根本から解決できる自毛植毛を検討してみてはいかがでしょうか?

自毛植毛の効果やメリット

自毛植毛の主な効果やメリットは以下の5つです。

  • 定着した髪は生え変わり続ける
  • 副作用の心配がほとんどない
  • ヘアスタイルが楽しくなる
  • 通院やメンテナンスの必要がない
  • 薄毛治療薬が効かない部分にも発毛できる

それぞれを解説します。

定着した髪は生え変わり続ける

自毛植毛で移植した髪は、定着するとその場で生え続けることができます。薄くなった部分に自分の髪が生えるので、薄毛のお悩みを根本から解決できます。

移植した髪は自分のものなので、風合いに違和感がなく、近くで見てもバレることはほとんどありません。洗髪や散髪も普通にできるので、薄毛になる前の状態に近づくことができます。

副作用の心配がほとんどない

自毛植毛で移植する髪は自分のものなので、拒絶反応などの副作用がほとんど起きません。最新の自毛植毛術は、メスを使わずに極細のパンチブレートでひとつひとつ丁寧に移植していきます。そのため、傷や痛みも残りにくく、日帰りできるほどダウンタイムが少ないです。

一方、薄毛治療薬は稀に副作用が起きる場合があります。肝機能や循環器に既往のある方、薬を長期服用することによる副作用が心配な方は、自毛植毛を検討してみてはいかがでしょうか。

ヘアスタイルが楽しくなる

自毛植毛なら、薄毛になった部分の毛量を回復させることができるので、髪のボリュームがアップし、ヘアスタイルが決まりやすくなります。自分の髪が伸びていくので、髪を伸ばしたり、短めにカットすることも気分次第で楽しめます。

ドライヤーやアイロンはもちろん、パーマやヘアカラーなどでヘアスタイルを自由に変化させることも可能です。ヘアスタイルが決まることで、全身のおしゃれもより一層楽しくなります。

通院やメンテナンスの必要がない

自毛植毛は1回の治療で完了できるため、通院やメンテナンスの必要がありません。クリニックに何度も行くのは時間もお金もかかります。クリニックやその近くで知り合いに遭遇する可能性もあります。

ひそかに薄毛治療したいとお考えの方には、何度も通院することは意外なほどストレスに感じるかもしれません。

また、自毛植毛なら日々の手間暇がないという点も大きなメリットです。毎日薬を塗ったり飲んだりする手間や、かつらやウィッグのように装着する面倒もないため、毎日がとても楽に過ごせます。

薄毛治療薬が効かない部分にも発毛できる

自毛植毛なら、薄毛が進行して毛根が死滅した部分にも発毛できます。また、火傷やケガで髪が生えなくなった部分や生まれつき生え際が薄いような場合であっても、自分の毛髪を生やすことができます。

ヘアラインの矯正や眉毛の植毛などでお顔の印象を変えることも可能です。自毛植毛による薄毛治療は、単なる薄毛の改善だけでなく、より自分らしい生き方を楽しむためのイメージチェンジとして選ばれる方も増えています。

まとめ 薄毛治療は効果あり!
ただし、早めの治療開始がおすすめ

今回は薄毛治療の効果や効果を感じない場合の対処法を解説しました。

薄毛治療には医学的エビデンスがあり、薄毛を改善する効果が期待できます。ただし、AGAは進行性の脱毛症であるため、早めの治療開始がおすすめです。

薄毛や脱毛が気になり始めても、『気のせいかな?』『まだ若いんだし。』と考えて、治療が後手に回ってしまう方も多いです。しかし、AGAは20代でも約10%、30代でも約20%の確率で発症することがわかっていますので、治療が遅れてしまわないように注意が必要です。

薄毛が気になり始めたら、まずはAGA診断だけでも早めに受診してみてください。薄毛治療には効果があります。薄毛でお悩みの方は、諦めてしまうその前に薄毛治療の専門医へ相談してみましょう。

また、長期継続的な治療が難しいと感じる方、薄毛治療薬の効果が感じられない方、薄毛治療薬での改善が難しいほど薄毛が進行している方は、自毛植毛を検討してみてはいかがでしょうか?