【生え際後退の原因とは?】
抜け毛の予防法と治療法を解説

抜け毛の予防法と治療法を解説
「生え際が薄くなってきた」
「おでこが広くなり、髪全体のボリュームも減っている」
近頃、前髪のコシがなくなってヘアスタイルが決まりにくいと感じたり、人の視線の先が自分のおでこになっていると感じていませんか?
その理由は生え際が後退していることが原因かもしれません。生え際は非常に目立つ部分であるため、しっかりと抜け毛を予防したり、治療していきたいと考える方も多いです。
そこで今回は、生え際の後退でお悩みの方に向けて、NPO法人薄毛治療協会が生え際後退の原因と抜け毛の予防法、治療法について解説していきます。
生え際の後退でお悩みの方、早めに効果的な薄毛対策を打っていきたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読めば、生え際後退の原因と対策がわかり、人の視線も怖くなくなります。
生え際後退のサインとは?

生え際の後退を心配している方の中には、もともとおでこが広かったり、富士額だったりする方もいます。
生まれつきなのか、生え際が後退しているのか、判断が難しいと感じる方も多いです。
そのため、まずは生え際後退のサインを確認しておきましょう。生え際後退の主なサインは以下の3つです。
- 生え際がM字、またはU字に薄くなっている
- 生え際の髪の毛に元気がない
- 抜け毛が多くなってきた
それぞれを解説します。
生え際がM字、またはU字に薄くなっている
生え際がM字、またはU字に薄くなっていませんか?
生え際がM字、またはU字に薄くなっている場合、薄毛が進行している可能性があります。剃り込み部分が深くなっていたり、前髪から頭頂部にかけて髪のボリュームが減っていると感じたりする場合は要注意です。
生え際が後退しているのかわかりにくい場合は、10代の頃の写真と見比べてみると良いでしょう。
生え際の髪の毛に元気がない
生え際の髪の毛に元気がないと感じていませんか?
前髪にハリやコシがなくなり、生え際の髪の毛が細く短くなっていたら要注意です。ドライヤーで髪型を決めようとしても前髪がふわふわして落ち着かなかったり、手ぐししたときに側頭部や後頭部と比べて前髪の毛量が少ないと感じたりするなら、生え際の髪の成長が衰え始めているサインです。
抜け毛が多くなってきた
抜け毛が多くなっていませんか?
1日に100本以上の髪の毛が抜けている場合、異常脱毛を起こしている可能性があります。お風呂上りや朝の身支度だけで数十本の髪の毛が抜けている場合は要注意です。
抜けている髪の毛の中に、短いものや細いもの、根元に白い根っこがついていないものが含まれる場合は、進行性の脱毛症になっている可能性があります。
そもそもなぜ生え際が後退してしまうのでしょうか?次に、生え際が後退する原因について解説していきます。
生え際が後退する原因

生え際が後退する原因を解説していきます。原因を特定することで、効果的な対策を考えることができます。
生え際が後退する主な原因は以下の4つです。
- AGA(男性型脱毛症)
- 牽引性脱毛症
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
それぞれを解説します。
AGA(男性型脱毛症)
生え際が後退する主な原因の1つ目は、AGA(男性型脱毛症)です。
男性ホルモンの1種であるテストステロンが、5αリダクターゼという酵素と結合すると、脱毛症の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)になります。

このDHTは、毛乳頭にある男性ホルモンレセプターと結合すると、ヘアサイクルに乱れが生じ、抜け毛が起こりやすくなります。
この男性ホルモンレセプターは、前頭部や頭頂部に多くあるため、AGAを発症すると生え際やつむじの辺りが脱毛しやすくなってしまうのです。
AGAは進行性であるため、放置していても改善されることはありません。また、体内のホルモンバランスの乱れから来るものなので、市販されている育毛剤や頭皮マッサージなどでAGAの進行を止めることはできません。
生え際後退の原因がAGAだった場合でも、早期に治療を行えば薄毛の進行を抑え、発毛を促すことによって改善できる見込みがあります。
生え際が後退していると感じたら、できるだけ早くAGAの診断を受けてみることをおすすめします。
牽引性脱毛症
生え際が後退する主な原因の2つ目は、牽引性脱毛症です。
牽引性脱毛症とは、髪をきつく縛ったり、いつも分け目を同じ位置にしていることで髪の毛が引っ張られ、それが原因で引き起こされる脱毛症です。
前髪を後ろに強く引っ張るような髪型をしている場合、生え際に常に負担がかかっているため、徐々に髪が抜けてしまい生え際後退の原因になっていきます。
生え際に強い負担がかからないような自然な髪型にしたり、分け目をつける位置を変化させたりすることによって、生え際の後退が改善される場合もあります。
生活習慣の乱れ
生え際が後退する主な原因の3つ目は、生活習慣の乱れです。
偏った栄養バランスの食事や睡眠不足、運動不足、飲酒、喫煙などは髪の健やかな成長を阻害する要因となります。
毛髪の育成にはタンパク質やミネラル、ビタミンなどの栄養素が欠かせません。また、その栄養素を運ぶためには、頭皮の毛細血管の血流を良くする必要があります。
生活習慣が乱れると、毛髪に必要な栄養素が不足したり、血行も悪くなりがちになります。
生活習慣の改善は、髪の健康だけでなく心身の健康にも欠かせない大切なもの。生え際の後退が気になり始めたら、自身の健康のためにも生活習慣を改善をしていきましょう。
ストレス
生え際が後退する主な原因の4つ目は、ストレスです。
ストレスを感じた身体は緊張状態となるため、血管が収縮して血流が悪くなります。毛髪の栄養素は、毛細血管によって運ばれますが、ストレスで血流が悪くなると毛細血管から毛髪に栄養が届きにくくなってしまいます。
また、ストレスによって寝不足になったり、熟睡できなくなったりすると、睡眠時に分泌される成長ホルモンが減少し、髪の成長の妨げにもなります。
ストレスは心身だけでなく、髪の健やかな成長にも大敵。ストレスを溜め込まないようにする工夫をしていきましょう。
以上が生え際後退の主な原因となります。次に生え際が後退してきた時の対策について解説していきます。
生え際が後退してきた時の対策

生え際の後退が気になってきたら、早めに効果的な対策を打っていきましょう。生え際が後退してきた時の主な対策は以下の4つです。
- 生活習慣の改善
- ストレスの発散
- 薬による治療
- 自毛植毛
それぞれを解説します。
生活習慣の改善
生え際後退の原因がAGAだった場合、生活習慣の改善だけでは効果的な薄毛対策はできません。生え際後退が気になる場合は、早めのAGA診断をおすすめします。
しかし、まずは自分でできる対策から取り組みたいという方やAGA診断に行く時間がない方も多いです。そこでまずは生活習慣の改善からご紹介していきます。
生活習慣の改善として効果的な対策は以下の5つです。
- 栄養バランスの良い食事をする
- 適度な運動を行う
- 早寝早起きをする
- 禁煙をする
- 禁酒をする
栄養バランスの良い食事をするためには、外食やインスタント食品を控え、野菜や果物を取り入れた自炊をすることが一番です。特にタンパク質、ミネラル、ビタミンを意識して食べるようにしましょう、
タンパク質は肉や魚、大豆、卵などで補えます。ミネラルは、牡蛎やレバー、海藻類など。ビタミンは、サラダやフルーツで補うことができます。
適度な運動は全身の血流を改善し、成長ホルモンの分泌を促します。1日30分~1時間程度のウォーキングなどから始めてみましょう。
早寝早起きも効果的です。夜の10時から2時の間に、成長ホルモンが活発に分泌されます。この時間帯に眠っていることで、心身を健康に保ち、毛髪の育成も促されます。
禁煙することで全身の血流が改善されます。喫煙は百害あって一利なしです。きっぱりと禁煙することが難しい場合は、節煙から始めていきましょう。
禁酒することで肝臓の働きが活発になり、栄養を効率的に吸収できるようになります。お酒をやめることで糖質も減らせるため、頭皮環境を改善することができます。
生活習慣の改善は、どれもすぐに実行できる対策です。しかし、長期的な継続が難しく、また効果も実感しにくいため、生活習慣の改善に失敗してしまう人も多いです。
あれもこれも一気に改善しようとするとかえって挫折しやすくなるため、少しづつステップアップしていくイメージで徐々に生活習慣を改善をしていくと良いでしょう。
ストレスの発散
生え際後退の主な対策2つ目は、ストレスの発散です。
休日は運動や趣味に没頭したり、家族や友人とゆったりとした時間を過ごすようにしましょう。外に出かけてみたり、好きな映画やドラマで気分転換を図るのも良いでしょう。
ストレスは自律神経に大きな影響を与えます。交感神経と副交感神経の働きが乱れると、寝不足になったり、不安感が強くなったり、体調が優れなくなったりします。
ストレスを受けると身体が緊張状態になるため、全身の血流が悪化したり、熟睡しにくくなることで成長ホルモンの分泌が減少したりします。
ストレスの原因は仕事のプレッシャーや複雑な人間関係であることも多いです。できるだけストレスの少ない環境に身を置くように工夫しつつ、平日の夜や休日は気分をリフレッシュしていきましょう。
薬による治療
生え際後退の主な対策3つ目は、薬による治療です。
生え際後退の原因がAGAだった場合、薄毛治療のクリニックで処方される薬を使えば薄毛が改善できる場合があります。
クリニックで処方される薬は、内服薬と外用薬があります。
内服薬は、5αリダクターゼを抑制することで、テストステロンがDHTに変換されるのを阻害する効果があります。フィナステリドやデュタステリドという薬を服用することで、ヘアサイクルを正常化し、生え際の後退を防いでくれます。
外用薬としては、ミノキシジルがあります。ミノキシジルは、頭皮の血行を改善することで毛髪の育成を活発にする効果があります。発毛を促すことができるので、薄く細くなりつつある生え際の髪の毛を元気にすることができます。
自毛植毛
生え際の後退が大きく、薬による治療だけでは薄毛の改善が難しい場合は、自毛植毛による治療が効果的です。
自毛植毛とは、AGAの影響を受けにくい後頭部や側頭部の毛髪を、毛根ごと移植する外科手術をいいます。
移植された毛髪が定着すれば、その後は生え続けることができるので、定期的な通院やメンテナンスも不要です。自分の髪の毛が伸びていきますので、風合いも自然で違和感がなく、カラーやパーマなどのヘアスタイリングも可能です。
自毛植毛なら、もともと毛髪が生えていなかった場所にも毛を生やすことができます。そのため、生え際が大きく後退しているような場合でも、薄毛の治療が可能となります。
移植した毛髪が生え揃うまでには、半年から1年ほど時間が必要ですが、その後は自然に髪が生え続けますので、薄毛の悩みを根本から解決することができる画期的な治療法です。
ただし、AGAが進行してしまい、移植する面積が広くなったり、移植できる毛髪が少なくなったりすると自毛植毛の効果を発揮しにくくなってしまいます。
自毛植毛に踏み切るのが早ければ、移植する髪の毛が少なく済むため、費用も少なくて済みます。 AGA治療は早めの対策が大切なので、まずはAGAの診断だけでも早めに受けてみてください。
生え際後退のよくある質問

生え際後退のよくある質問をまとめました。
生え際後退についてお悩みや疑問がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
女性も生え際が後退しますか?
女性も生え際が薄くなる場合があります。牽引性脱毛症やFAGA(女性男性型脱毛症)などが原因として考えられます。
女性の場合も、薄毛治療を早めに行うことで効果的な改善が期待できます。早めにお近くのクリニックへご相談ください。
20代でもAGAになりますか?
20代でもAGAを発症する方はいます。日本皮膚科学会による「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」では、20代でも10%の方がAGAを発症する確率があると報告されています。
若いからといって診断や治療を先延ばしにせず、生え際が後退してきたと感じた場合は、早めにクリニックへ相談に行きましょう。
生え際の後退は遺伝の影響がありますか?
薄毛は遺伝の影響も考えられます。両親や兄弟、祖父母、親戚に薄毛の方がいる場合、遺伝の影響が強い可能性があります。
生え際が後退していると感じた場合は、まず何をすれば良いでしょうか?
早めにお近くのクリニックでAGA診断を受けるようにしてください。早期に治療を開始することで、AGAは効果的な対策ができるようになっています。
生え際に植毛することは可能ですか?
生え際に植毛することは可能です。自毛植毛をすれば、移植した毛髪が定着し、そのまま生え続けることができます。自毛植毛は根本的に薄毛を改善できます。
ただし、AGAが進行してしまうと、植毛する範囲が広くなったり、植毛できる毛髪が減ったりして、治療費が高額になりがちです。
効果的な薄毛対策をするためには、早めのAGAの診断を受けるようにしてください。
まとめ 【生え際後退の原因とは?】<br>抜け毛の予防法と治療法を解説

今回は、生え際後退の原因と予防法、治療法について解説しました。
生え際が後退する主な原因は、
- AGA(男性型脱毛症)
- 牽引性脱毛症
- 生活習慣の乱れ
- ストレス
などが考えられます。
生え際後退の対策としては、
- 生活習慣の改善
- ストレスの発散
- 薬による治療
- 自毛植毛
などを行うことができます。
生え際後退がAGAだった場合、早めに治療を開始することで、効果的な薄毛対策を講じることができます。生え際の後退が気になっている方は、お近くの薄毛治療を行うクリニックで、AGA診断を早めに受けるようにしましょう。
以上、【生え際後退の原因とは?】抜け毛の予防法と治療法の解説でした。